四代山田常山さん、山田想さんを訪ねて

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夏の暑い日でした。

常滑の小高い丘にある常山窯を訪ねました。

折よく、四代山田常山さん、長男の山田想さんもいらっしゃり、お話を伺いつつ近作をみせていただくことができました。

常山窯は、すでに御存知かと思いますが、国指定・重要無形文化財保持者(人間国宝)を輩出した、常滑の名門窯です。

棚には、歴代の作品があり、手に取って拝見いたしました。

いつかは伺いたいと考えつつ、なかなか果たせなかった三代常山さんの急須を手にしつつ、遠い昔のことを想い出していました。

考えてみると、この知多半島に初めて足を踏み入れたのは、まだ二十代の若い頃でした。

取材旅行で訪れ、いつの間にか居眠りしてしまい、はっと気が付いた終点は、目の前に海が広がるところ。

その時は、約束の時間に間に合うよう大急ぎのとんぼ返りでしたが、この半島に未練が残りました。そのうち、三代常山さんの急須を知ることとなり、いつかは、尋ねたいと思ううち人間国宝になられ、手の届きにくい急須となってしまったのです。

三代常山さんにお会いすることはかないませんでしたが、息子さんの四代山田常山さん、お孫さんの山田想さんの急須があります。

常山窯のDNAともいうのでしょうか、何か、脈々と波打ち受け継がれている技のようなものを感じるのです。

どこの窯でも感じることのない何か。これはいったいなんだろう~~!?

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上二点の写真は、常山窯歴代の急須を写しています。

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こちらは、納品を待つ山田想さんの急須です。

答えは、作業場を拝見させていただいて、なるほど、ここにという感を強くいたしました。

ろくろ台、急須を成形するうえで用いる小さな道具の数々が、三代山田常山さんの使われたもの、あるいは、それをそっくり再現させ作ったものだったのです。

これは、企業秘密といった範疇に入りますね。撮影も、NGでした。

四代山田常山さんも山田想さんも、三代に手ほどきを受け、三代の制作をそばで見ていらっしゃいますから、否応なく、土練、ろくろ扱い、成形、窯焚きなどの技術、道具使いなどは脈々と受け継がれているということになります。名門に生まれた役得というのでしょうか。

「名門に生まれて、その看板をうっとうしく思ったことはありませんか」

こうした質問に何度も出くわされたことでしょう~~。

その質問に答えて

山田想さんは、デビュー前はどう答えたら良いのか悩み、難しく思ったそうですが、デビューしてからは気が楽になり、自分なりの感性を作品に表現していけたらいいと、世良公則さんとの対談の中で語っていらっしゃいます。

おとうさまの四代山田常山さんも、若い頃のことを想えば、きっと共通したお気持ちをお持ちだったのでしょう~~終始やさしい眼差しで想さんを見守っていらっしゃいます。

どういったらよいのでしょう~~

常山窯には、親子の間に、いい意味での緊張と愛情からくるやさしい空気が流れていました。

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常山窯の急須は、お茶を美味しく入れるために作られた急須と言われ、お茶人の間、お茶好きの間でたいそう評価の高いものです。

あいにくめざす急須は、すべて納品先が決まっているものばかり(人気があります~)

年内の窯出しで必ず皆様にお見せできますようお願いし、今回は、花入れとぐい呑みを頂戴してまいりました。

花入れもまた、急須と並んで使い勝手の良さ、面白み、侘びた風情をもったもので、人気のたかいものです。OLYMPUS DIGITAL CAMERA

四代山田常山作です。

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山田想さん作です。

いずれも和花、洋花、どちらも活けやすい仕上がりとなっています。

急須こそ持ち帰れませんでしたが、とても素敵な花生けやぐい呑みに出会うことができました。

ぜひ、ご高覧くださいませ。そして、常山窯の作品をお試しくださいませ。

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