お雛祭りが近づくと思い出すフレーズがあります。
ずーっと以前のことになります。お客様が何人かいらしたとき
お献立が先か、うつわ選びが先かで、それぞれのご意見が交差し、にわかに店内が浮き立ちました。こちらは、ご年長者の方々のお話を伺っているだけで、それはそれは楽しい時間を共有させていただいたのですが、「とりわけ、お雛祭りの器選びはとびきりよね~~」と仰る。
そして、冒頭の「愉しみは、お雛祭りのうつわ選びなんですョ~~」というフレーズでくくられる。
男女平等とか男女均等などの概念のない時代に生まれ育った方々の、なんとつましいお言葉かと、それ以降、お雛祭りが近づくと、あの時の、生き生きとしたおばあちゃま方の楽しかった会話を思い出すのです。
さて、今は男女分け隔てなく、お雛祭りを一つのイベントとして楽しむ時代になっています。グルメ志向もまだまだ健在ですから、今でしたら、献立の方が優先するのでしょうか。
それとも、おばあちゃま方と一緒で、うつわ選びが先でしょうか。
どちらでも、いいよね~~と思ったりしつつ、今年もお雛祭りのうつわ選びをしています。
選びつつ、同時に献立なんかも考えたりしています。
お店ですから、今おすすめのものが優先的になっていますが
うつわ選びをする時に気をつけたいことは
どんな方に、どんな雰囲気(テーマ)のおもてなしをしたいか、気持ちをちゃぁ~んと整理しておくこと、テーマにも献立にも見合って、春めく季節に相通じるうつわを選ぶことでしょうか。
和食器は、日本料理も、洋食も、中華料理も、おそらくどちらのお国のお料理にも使える器かと考えます。どうぞ、お献立はバリア・フリーで。
お雛祭りは小さなお子様だけのお祭りではなく、冒頭のおばあちゃまの世代になっても、どこか華やぐ愉しみなおまつりです。
楽しい、嬉しい、華やぐ雛祭りをお迎えくださいませ。
うつわのことでしたら、こちらから。