
梅雨に似合う花、紫陽花の美しい季節は
キッチンを預かる者にとって、梅雨のもたらすシトシト、ジメジメがことのほか気になります
いろいろな食材や調味料が湿気て香りが失せてしまったり、あらま、カビが生えちゃったり
泣くに泣かれません
この頃では上手な保存法として真空パック保存とか、真空冷蔵保存とかが最有力視されていますが
使いたい時に、スグ使いたい現代人にとって、ダークホース的関心度のあるうつわが陶磁器なのだそうです(嬉しいですねー!)
陶磁器の特徴をチェックしつつ、保存用のうつわとしての向き、不向きを考えてみますと
① ほかの素材の器に比べ、熱しにくく冷めにくいことから温度変化があまりなく、中のものの鮮度を保ちやすいので、保存の器向き!!
② 通気性と呼吸性があり、中のものの鮮度を生き生きたもつことから、保存の器向き!!(ただし、通気性があるということは、微生物の繁殖に一役かってしまうので、器を清潔にたもっておくことが肝要となります)
③ 陶磁器は、よく呼吸する器と言われます(実際、我が家でも塩分濃度の高い梅干しを益子の器で保存していたことがありました。ある時、器の表面に、びっしり塩が吹いていました。そして、しばらくすると、その塩は、また器の中に取り込まれていたのです。ショッパイはずの梅干しを食べてみて、驚きました!!
梅干しの味が、うんとマイルドになっていたのです!!!(なんだか味の管理までしてくれているようで、大大保存の器むきですね)(笑)
④ この他、塩分や酸に強く、中に保存するものの成分を壊しにくいという利点もあります
こうしたことからダークホース的人気をいただいているのかもしれません

我が家では、この春あたりから塩麹を手作りして楽しんでいます
その塩麹は、松本頼明さんの備前蓋付壺に入れていますが、相も変わらずピチピチ音がたっていますからー
この塩麹クン、しっかり元気に生きて、つくる料理を陰から美味しくフォローアップしてくれています

こちらが、備前の肌です!!
どこかしら、呼吸しているように見えませんでしょうかー!?

醤油麹は、溜り醤油と米麹だけでつくりました!!
ちょっと味が濃いので、ほんのちょっとで、しっかりお味がついてしまいます!!
もう何か月もたっていますが、米麹はしっかり生きていて、甘味さえ出てきています
土屋由起子さんの白唐津の蓋物に入れて、保存しています

だんだん、だんだん、時間の経過とともに
ふっくら丸みを帯びた味になってきています

さて、庭から撮れた青梅の完熟を待って、梅干しを漬け込みました!!
今年出来上がった梅干しは、どんな器にいれて保存いたしましょうか!?
プラスチックや金属性のものは酸に弱いので避けるとして、陶磁器のほかに、ガラス容器、ホウロウ容器などもいいんですよね!!