久々の窯出しで鈴木正彦さんの耐熱黒線紋シリーズが届きました。
以前ご紹介した折りはあらららという間にお客様の手元にわたり、ご希望に添えず申し訳ないことをいたしました。
鈴木正彦さんの耐熱黒線紋シリーズは、オーブン、電子レンジ、直火づかいの出来るとても便利なキッチン用品ですが、シンプルでスタイリッシュなその容姿から、食卓のうつわとしても重宝いたします。
さて、ひところ流行った耐熱ガラスのオーブン用品、どちらのお宅にもひとつやふたつあるのではないでしょうか。
そしてそれはひょっとするとグラタンやチーズ焼き、焼き菓子づくりに大活躍しているのでは。
今回ご紹介いたします鈴木正彦さんの耐熱黒線紋のねこ手鉢だったり長角鉢は、そうしたオーブン用品の陶器版。
もちろん耐熱ガラスの容器があれば、十分オーブン料理をまかなえますが、今回の耐火土でつくられた陶製品を加えていただくと、お料理のレパートリーがぐんと広がるほか、料理の仕上がりをぬくぬく~に印象付けてくれるおおらかなお母さんのような包容力が加わります。
ガラス用品にはない耐火土陶製用品の魅力をあげてみますね。
➊オーブン、電子レンジづかいのほか、直火づかいができる。ねこ手鉢のうつわは、直火にてゴマを炒ったり、銀杏を炒ったりできます。ちょっとした小鍋料理も楽しめます。
➋出来上がった料理に、陶製の肌の助けをかりてあつあつ、ぬくぬく感を演出することができます。ガラス用品ではかなわない味わいですね。
さて、長角鉢の魅力は、どうでしょう~。
もちろんオーブン、電子レンジ、直火づかいはねこ手鉢と同じなのですが、持ち手がない分直火づかいはあまりお勧めではありません。かえって長角のカタチを生かして、バケットやフルーツ、焼き菓子などのうつわとしてご利用いただいても。
この他グラタン、酒蒸し、ワイン蒸し、焼き菓子、豆乳プディングなどもたのしめそうです。
寒い季節のぬくぬくの一品を愉しむ器としてお考えいただければ幸いです。
追記*今日ご紹介するうつわは、鈴木正彦さんのご尊父鈴木茂至さんが鬼籍に入られるという悲報のなか制作されたものですが、いつにたがわず丁寧な仕上がり、痛み入りました。
これからは残された中郷窯をお兄様の工友さんとしっかり守って行かれることと存じます。
ご尊父のご冥福をお祈りいたしますとともに、お二人のこれからをたのしみとさせていただきたく存じます。みなさまの変わらないご愛顧をお待ち申し上げます。